ご利用は計画的に その⑤

2024/08/31
ご利用は計画的に その⑤

その④からの続き

食料の生産・確保に直結する農地を守る法律は、とても強い力を持っていて簡単には農地を止めることができないようになっています。

何度も農業委員さんと相談しましたが、計画を止めるには死んだ人の印が必須という条件を変更することはできませんでした。

もちろん、農業委員さんも相続人の負担が大きいこと、このままの状態が誰にとっても良くないことは理解していらっしゃるのですが、農地法が強くて強くて、どうすることもできないのです。

 

結局、この対象となった土地は何かを建てて活用することができないので、何も造らず、運動場などで近隣の方々が使える憩いの場になりました。

相続人さん一人で整備や管理をしなくてもよくなったので、ひと安心です。

 

親から子へ財産が引き継がれていく中で、家族の中では引き継がれなかった事柄のために、受け取った財産が思いもよらないモノになってしまうことがあります。これは珍しいことでも、他人事でもありません。

家族で相続の話をするのは、少し気が重いことかもしれませんが、

どんな財産があるのか、何を思ってどんなことをしたのか、これから何がしたいのか、そして何ができるのか、受け取る人と譲る人が、お互いにしっかり気持ちと考えを伝えあうのは大切なことだと思います。