思い出は期限付き その②
2023/05/27
その①からの続き
次にお会いしたのはお盆の盛り、妹さんと奥様に伴われ少し後ろ向きなご主人という3人でご来店いただきました。
物件の査定価格は1000万円超。このまま売却すれば約200万円の不動産譲渡税がかかりますが、空き家(被相続人の居住用財産)の特別控除 上限3000万円を使うと税金分の約200万円が手元に残ります。相続人がご主人と妹さんの兄妹2人とすれば1人100万円ほどが多く手元に残ることになります。
この内容にがぜん奮起したのは、物件の半分を相続しているご主人の妹さん。
「受け取る金額が400万円と500万円じゃ、全然違うじゃないのっ!!」と
「お母さんの思い出がどうたらと、お兄ちゃんがいつまでもぐずぐずしてるからっ!」の2段構えで兄であるご主人を追い立てていきます。
ここまで来てようやく重い腰のあがったご主人が売却を了承されましたが、家の中には思い出の品々がたくさん残っています。不動産を売却するには、まず残っている荷物の整理と処分をしなければなりません。まだまだ未練たっぷりのご主人は、荷物の整理に業者を使わず、自分で処分すると言い張っています。さて、ご主人の思い出整理。売却期限に間に合うのでしょうか。
その③に続きます。