タワマン節税ができなくなったって
2024/05/11
『タワマン節税』って聞いたことがあると思う方、大勢いらっしゃることでしょう。
ひと頃、ニュース等でよく言われていた言葉です。
『タワマン節税』とは、相続税の節税のためにタワーマンションの高層階を購入しておくことです。
相続税を計算するとき、預金・株式・現金等は時価のままですが、不動産は相続税評価額とされます。この相続税評価額は相場価格より安くなることが多く、特にタワーマンションの高層階は、相場価格と相続税評価額の開きが大きいため、この差額を利用した節税対策なのでした。
そう、過去形です。令和6年1月1日から「区分マンションの相続税評価額の見直し」が行われたのです。
計算方法は、土地・建物の評価額に評価乖離率を掛けるだの、最低評価水準を掛けるだの、なんちゃらかんちゃら、ほにゃららと計算して、相場価格の6割程度に近づけるのだそうです。
え~っ、見直したのに6割程度なの!?と思った皆様。
そもそも不動産の相続税評価額は相場価格より安いのです。相続税評価額が全て相場価格になってしまうと、お金持ちもそうでない方も日本のみんな相続税が上がります。だから、お金持ちしか使えなかった節税方法が使えなくなって、みんなが同じくらいになったということです。
お金持ちの話なら関係ないかと思いがちですが、相続財産が「預金・現金・有価証券」に偏っている方は「不動産」に変えておけば、タワマンじゃなくても相続税の節税効果はでてきます。財産の内訳、考えてみてはどうでしょうか。