空き家の固定資産税が6倍になる条件
「家があれば固定資産税は安くなる」と思っているアナタ、2023年3月にその優遇措置が見直される改正法案が閣議決定してしまいました。
優遇措置がないとどのくらい高くなるかと言えば、現在の税金が最大6倍に‼
もちろん、すぐに全ての空き家が固定資産税6倍になるワケじゃありません。
固定資産税が6倍になる空き家には条件があるのです。
2023年以前でも固定資産税が6倍になる「特定空き家」の指定はありました。
「特定空き家」に指定される対象は「倒壊しそうな極めて危険性の高い空き家」です。
でも、全国に約800万戸ある空き家の中で、実際に特定空き家等の理由で除去されたのは5年間で約1.2万戸とごく一部というのが現状だったのです、が…
2023年の改正以降は、特定空き家だけでなく「管理不全空き家」も対象になったのです。
「管理不全空き家」とは、『放置すれば特定空き家になるおそれがある空き家』です。
つまり、特定空き家予備軍。これは全国に結構ありそうです。と言うか、あります。
「管理不全空き家の指定」がされると、次に「助言・指導」があります。ここで樹木の撤去や修繕、解体等を行えば問題ありませんが、さらに「勧告」に進んでしまうと、固定資産税の優遇措置の対象外になります。
行政から「勧告」されてしまうと、固定資産税が高くなるということです。
しかも、行政からの指示に従うまで(修繕・解体・撤去等ですね)指定の解除ができないので、固定資産税は高いまま。それでも放置して「強制代執行」されてしまうと、行政が代行して行った修繕や解体費用(ほとんど割高)が請求されます。
ああ、空き家や放置すればするほど無駄な出費が増えていく、怖いですね。
他にも、火災保険の負担や近隣からの苦情等、空き家を放置するのは金銭的にも心理的にもデメリットしかないので、心配な空き家を相続しそう、または相続してしまった方は早めに適切な対処を検討しましょう。実行もお早めに。